船用の「せみ(滑車)」は現代でも“スナッチブロック”として、あらゆるジャンルで使われている牽引用具です。もともと内部の車部分も木で作られていましたが、後に本体が木製で車部分だけが鉄製の物も使われていました。
 滑車と書いて「せみ」と読みますが、そのまま「蝉」と書くこともあります。

「神與丸」帆柱の先端の「せみ」 「琵琶湖博物館の丸子船」帆柱を引く「せみ」

当館に展示されている「せみ」 現代の「せみ」(スナッチブロック)


 滑車の発明は紀元前1000年頃。奇しくも帆船の発明と同時期でした(エジプトやメソポタミアではもっと古くからあったと言われています)。江戸時代の「せみ」は、全国的に見てもほぼ同じ形状ですので、滑車そのものは当時ポピュラーな道具として、広く利用されていたようです。


[ BACK ]


北淡海・丸子船の館
〒529-0721 滋賀県長浜市西浅井町大浦582
Tel&Fax 0749-89-1130
Copyright 2003 nishiazai synthesis service co.ltd. All rights reserved
http://www.koti.jp/marco/
marco@koti.jp